一階のリビングは暖かいのに、階段を上がった瞬間にひんやりする。二階の寝室や子ども部屋が冷え切っていて、布団に入るまでがつらい——。戸建ての「二階だけ寒い」には、家のつくりからくる理由があります。
この記事では、一戸建ての二階が寒くなる原因と今日からできる工夫、そして窓から進める根本の対策までを順に解説します。大阪の窓断熱リフォーム専門店マドエコがご案内します。
作成者 今井 淳雄(株式会社CRAFTED JAPAN 代表取締役・窓断熱リフォーム専門店マドエコ) プロフィール
作成日 2026年9月15日 最終更新日 2026年9月15日 本記事は2026年8月時点の情報です 読了時間 約5分
二階は屋根・外壁・窓と、外気に接する面が多いためです。暖房が一階中心の家では、二階は熱の供給が少ないまま熱が逃げ続けます。
01外気に接する面が多い。屋根に近く、外壁に囲まれ、部屋ごとに窓があります
02暖房が一階中心。リビングの暖気は「同じ部屋の上」にはたまっても、別室の二階までは届きません
03夜間の冷え込みを直接受ける。就寝時間帯の二階は、暖房を切った状態で外気の冷えにさらされます
04窓の条件の差。北向き・大きな窓・1枚ガラスの部屋ほど熱が逃げやすくなります
熱の出入りの主役は窓です。低断熱住宅のモデル試算では、冷房時に室内へ入る熱の約73%が窓など開口部からとされています(日本サッシ協会2025)。冬はこの経路を逆向きに熱が逃げ、冷えたガラスが冷気の発生源になります。二階の部屋ごとの寒さの差は、多くの場合、窓の条件の差です。寒い部屋と寒くない部屋で、窓の大きさ・向き・ガラスの種類・結露の有無を見比べてみてください。
二階の暖房の使い方と、冷気の入り口をふさぐ工夫の2方向です。手軽に始められますが、熱が逃げる構図は残ることを知って使うのがコツです。
01就寝の少し前に二階の暖房を入れておく。冷え切った部屋を体温だけで暖めるのは大変です
02カーテンを床までの丈にして、窓からの冷気の垂れ下がりを部屋側に広げにくくする
03窓まわりのすき間に気密テープなどを試す。すきま風の入口をふさぐ工夫です
04階段まわりにのれんやロールスクリーンを試す。一階の暖気の逃げと二階の冷気の降下をやわらげる工夫として知られています
これらの工夫の効き方は住まいの条件により異なります。室内側のDIY対策として知られる窓の断熱シートについては、働きは限定的という検証結果を窓断熱シートは本当に効果ある?の記事にまとめています。工夫を重ねても寒さの本体が残るなら、熱の逃げ道である窓の性能が次の候補です。
既存の窓の内側にもう一枚窓を設ける内窓が代表的です。空気の層が外気の冷たさを伝わりにくくし、結露の抑制も期待できます。
実例では、マンションから戸建てへ引っ越して冬の寒さに驚かれたお宅に家全体の内窓を設置し、窓から伝わる冷気が大幅に軽減されました。1窓からの実例(堺市南区・総額29.1万円・補助金9.1万円・実質負担20.0万円)もあり、二階の寒い部屋だけの部分着手も現実的です。内窓は壁を壊さない工事で、「驚くほど早く工事が進み、あっという間に終わりました!」という声もあります。仕組みは内窓リフォームの完全ガイド、ガラスの選び方はLow-Eガラスの完全ガイドで解説しています。
補助金は先進的窓リノベ2026事業が2026年8月22日時点で受付中です。補助額は製品の性能×大きさ×建て方で決まる定額の積み上げで、上限1戸100万円・下限1申請5万円。交付申請の受付は遅くとも2026年12月31日まで、予算上限到達で早期終了します。手続きは登録された窓リノベ事業者が代行します。詳しくは補助金まとめの記事をご覧ください。
出典:実例の金額・声は各施工事例ページより(2026年8月確認・原文引用)。効果の感じ方は住まいの条件により異なります。補助金は公式サイト(2026年8月22日確認)。
部屋差と窓の条件から、ある程度の見分けができます。次の6項目で、ご自宅の二階を確かめてみてください。
二階の寒さ・窓チェック(6項目)
当てはまるものにチェックを入れてください。個人情報の入力はありません。
当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。
| 当てはまる数 | 読み取り方 |
|---|---|
| 0〜1個 | 窓由来と断定できる材料はまだ少なめです。部屋差の観察から始めてみてください。 |
| 2〜3個 | 窓の条件差の影響を疑う価値があります。寒い部屋の窓とガラスを確かめる段階です。 |
| 4〜6個 | 窓が熱の逃げ道になっている可能性が高い状態です。窓側の対策の情報収集をおすすめします。 |
戸建ての二階の寒さのご相談でよく出てくる質問をまとめました。効果に関する部分は、実例と試算の条件を添えてお答えしています。
暖かい空気は上にたまるはずなのに、なぜ二階が寒いのですか?
暖房で暖めた空気が上にたまるのは「同じ部屋の中」の話です。暖房を使っていない二階の部屋は、屋根・外壁・窓と外気に接する面が多く、熱が逃げやすい条件がそろっているため、一階の暖房の恩恵が届かないまま冷え込みます。
二階の全部屋が寒いわけではありません。部屋差はなぜ生まれますか?
窓の大きさ・向き・ガラスの種類が部屋ごとに違うためです。北向きの部屋、窓の大きい部屋、1枚ガラスのままの部屋ほど熱が逃げやすくなります。寒い部屋と寒くない部屋で窓の条件を見比べると、対策すべき窓の当たりが付けられます。
二階の寒い部屋だけ、1窓から工事できますか?
できます。実例では1窓からの内窓工事で総額29.1万円・補助金9.1万円・実質負担20.0万円という例があります。寒さのつらい部屋からまず対策し、効果を見て範囲を広げる進め方が現実的です。
窓の断熱工事に、補助金は使えますか?
先進的窓リノベ2026事業が2026年8月22日時点で受付中です。対象は性能要件を満たす製品を使った既存住宅の窓の断熱改修で、上限1戸100万円・下限1申請5万円。交付申請は遅くとも2026年12月31日まで、予算上限到達で早期終了します。手続きは登録された窓リノベ事業者が代行します。
7つの質問に答えるだけの窓診断で、自宅の窓の弱点の当たりを付けられます。個人情報の入力はなく、その場で結果が分かります。
二階の寒さは「家のつくりだから仕方ない」と諦められがちですが、熱の逃げ道の大半は窓にあり、窓は1枚ずつ対策できます。光熱費の面から考えたい方は冷房費シミュレーションも利用できます。いずれも無料で、しつこい営業連絡はいたしません。
窓の向き・ガラスの種類などを選ぶだけで、熱の逃げ道になりやすい窓の条件を自己診断できます。
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